CCUS(建設キャリアアップシステム)いつから義務化されるか
CCUS(建設キャリアアップシステム)いつから義務化されるか
普及のなかなか進まない、また不評のCCUSですが、すでに令和5年度(2023年4月から)から原則義務化されています。ただ、今のところ未登録への罰則はなく登録は任意となっています。そのため登録者数は毎月3万人ずつ程の増加と伸び悩んでいます。2024年8月現在は150万人程の登録となっており全技能者の半数に達しています。
国交省の資料※では令和2年から5年度までを活用促進・推奨フェーズ、令和5年度からは原則化フェーズと位置づけ、民間発注においても完全実施することとされています。

建設業振興基金HPより
それで今でも、公共工事受注と、外国人受け入れ基準においては義務化されています。
2023年6月16日に閣議決定された政府の24年度基本方針※でもCCUSの活用が明記されました。
参照情報
持続可能な建設業の実現に向け、建設資材価格の変動への対応、建設キャリアアップシステムも活用した処遇の改善、現場技能者への賃金支払いの適正化建設工事における安全管理の徹底等により、建設産業の賃上げ及び担い手の確保・育成を図る(経済財政運営と改革の基本方針2023について 内閣府)
これで3年連続での言及となります。
社会全体が大きく変化する中で、政府の方針もDX(デジタル化)、働き方改革、見える化を促進していく内容になっています。
また、CCUSは高齢化と新規入職者減少が顕著な建設業全体の活性化の切り札として国と業界肝いりで取り組んでいるものです。
CCUSはこの全部の要素を含んでおり、活用の範囲が拡大していくことは確実です。
労働者組合の全建総連は「持続可能な建設業の実現に向けた100万人国会誓願署名」を国会へ提出しました。
この誓願にはCCUSの普及促進を図ることが主な内容となっています。
120万筆近くの署名と368人の国会議員の賛同を得たとのことです。
これらの変化に対応していくことは簡単なことではないでしょう。
でも、社会の大きな流れを変えることはできません。
私たちが足をすくわれないために今できることは、制度の目的を理解すること※、前もって準備しておくことなのかもしれません。