人が亡くなった瞬間から銀行口座は使えなくなるのか?

人が亡くなった瞬間から銀行口座は使えなくなるのか?

人が亡くなったら銀行口座から引き出せなくなりますか(凍結されますか)、という質問がよくあります。銀行は預金者が死亡したことが分かった(●●●●)時点で口座から引き出せないようにします。それで、その口座から何かの引き落としなどがある場合は、銀行に死亡届を出す前に別の口座に移すなどの手続きを済ませる必要があります。

銀行から現金を引き出したい場合はどうでしょうか。最近、法律の判断が変わり銀行口座にあるお金は相続人間の話し合いで取り分を決めることになりました。逆に話し合い前には勝手に引き出せないということになります。

ただそうなるとその口座から生活費を引き出したり、葬式費用を出したりといったことができず生活がスムーズにいかなくなります。このために法律が改正され一定のお金(上限150万円)は引き出せる制度(民法909条の2)ができました。さらに不公平が生じないよう、話し合いの前に引き出したお金も、話し合いの時にその金額も合算してそれぞれの取り分をきめることができるようになりました。

このように、銀行に一定の書類を提出することで凍結された口座から現金を引き出すことができます。

※①亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍、②相続人全員の戸籍謄本、③払い戻しを希望される方の印鑑証明書(全国銀行協会資料引用)